2021年12月11日土曜日

SCUMLIGHTS®︎ presents 映画狂猫・蛮男夢(ばんだむ)のBRUTAL CINEMA CLUB(ブルータル・シネマ・クラブ)


4『デス・プルーフ in グラインドハウス/Death Proof(2007)


〈おことわり〉基本ネタバレ全開で話が展開します。観てない作品のネタバレをされたくない方は個人の判断で読むのをおやめください。ていうか読んだ後で怒るのだけはくれぐれもやめるシコ!


蛮男夢(ばんだむ)-スカムライツの宣伝担当。夜の暴力映画狂色欲猫(DISCO CAT)

すかむらいつお-80年代のハードコアパンクとVHSマニアのごくつぶし。蛮男夢の一応飼い主。


蛮男夢(ばんだむ)、以下バ:連載4回目だけど、どんだけの人が読んでくれてるのか甚だ不安なんだシコ。それでも続けるんだシコ!ゴキブリみたいなしぶとい連載にするんだシコ!


すかむら いつお、以下い:なんとなく好きな映画の話というよりも「みんな知ってる浅いトリビアの垂れ流し」って感じだもんな笑


:うるさいシコ!せっかく読んでもらった人に一つでも二つでも知らなかった映画知識を持って帰って欲しいという顧客目線によるものだシコ。


:とはいえ、五福星の知識なんて誰がいるねん問題は大いにあるけどね!笑


:ムキー!!偽レギュラーのくせによく喋るシコ!早くこれ読むんだシコ!





:(蛮男夢から投げつけられたカンペを綺麗にキャッチして)でももう俺いなきゃこの連載無理だなって読者もVHS BOYA®︎も気づいてるっぽいから安泰だもんねー!二ヒヒヒヒ!えーと……

"『デス・プルーフ in グラインドハウス』(Death Proof)は、2007年のアメリカ合衆国のアクション・ホラー映画。クエンティン・タランティーノ監督、カート・ラッセル主演によるカーアクション・スリラー映画である。2本立て映画『グラインドハウス』(Grindhouse)の1編「デス・プルーフ」に、アメリカでの2本立て公開時にカットされたシーンを加えて、1本の作品としたもの。"

というか、これってホラーなのかな?


:途中、カート・ラッセル演じるスタントマン・マイクが及ぶ鬼畜の所業と呼ぶべきシーンは完全にホラーなんだシコ。ただ、見せ場は痛快な本気のカーアクションであり、観終わった印象は最高に笑えるコメディでもあるという所が、タランティーノらしさと言えるんだシコ。つまりは好きな要素の全部入りなんだシコ!



:とにかくカート・ラッセルだよね!調子こきまくる前半からの後半まさかの展開を経てあの最高なラストショットの対比でアガリまくるよな!笑

この時はカッコイイんだけどな笑



:実際映画館で拍手が沸いたエンディングを体験したのってこれぐらいかもしれんシコ!


:いやー本当に本当に!あんなエンディング見たことなかったっていうかさ。そんなんありかよ!ってなったもん!笑 手を叩いて爆笑したよ!


:ワイが行った回ではマジでスタンディングオベーションが起こったシコ!海外の映像では見たことあったけど、実際起こると本当に楽しいんだなって心底感動したんだシコ!


:そういう意味でもタランティーノの金字塔はこれだよな。ていうかラストの話で盛り上がり過ぎだよね?笑 序盤なのに


:確かにその通りなんだシコ笑 それでは詳しくこの映画とタランティーノ周辺にスポットを当てていくんだシコ。まずはグラインドハウスってなんぞや?ってとこ辺りからいくシコ。


:昔のアメリカであった上映方式だっけ?




:そうなんだシコ。グラインドハウスとは、エクスプロイテーション映画やB級映画などを23本立てで上映していたアメリカの映画館のことなんだシコ。この『デス・プルーフ』と、同時上映された『プラネット・テラー』は当時の上映作品の雰囲気を再現しているんだシコ。





: Wikiにも出てる、前半ちょいちょい出てくる「フィルムの傷や、リールのダブりや飛びによる画像ノイズや音割れとかの再現」も全部オマージュってことだよね?



:そういうことなんだシコ。タランティーノは言ってしまえば自分が見てきた色んな映画体験をパロディとオマージュによる大胆な引用で現代に蘇らせるってことを徹底的にやっている作家ということが言えるんだシコ。そこには映画愛しかないんだシコ。


:確かにね。映画ヲタの偏愛って言い切っちゃうとそれで終わっちゃうけど、それを超メジャーなフィールドでやってるってとこがカッコいいよね。


:そうなんだシコ。お前の割にはいいこと言ったシコ!そしてタランティーノと言えばダラダラと関係ない話が続く点なんだシコ。『デス・プルーフ』でも女子達がずーっとくだらない話をしてるんだシコ。

イーライ・ロスが出てる!





:関係ない話を延々としてると思いきや、映画ラストにその伏線回収みたいなことは一切しない、駄話は駄話ってとこがタラのいいとこ!


:そのガールズトーク花盛りの女子たちの前に現れるキモサイコ野郎がカート・ラッセル演じるスタントマン・マイクなんだシコ!こいつが本当にキモくてサイコーなんだシコ!


:マイクの車もすげーよな!


:70年製シボレー・ノヴァSSが前半で、後半は69年型ダッチ・チャージャーだシコ。どちらも最高にカッコいいんだシコ。


:ボンネットに髑髏のマークをペイントしてて、アレもかっけーんだよなぁ〜


:女性陣は72年型フォード・マスタングから、70年型ダッチ・チャレンジャーに乗り換えるんだシコ!後半はダッチ対決となるんだシコ!



:いや、そして、マジでヤベーのはスタントマン・マイクじゃなくて、ガチなスタント・ウィメン!!


:車の上に乗って一番ヤバイことしてるのは本当のスタントマンでもあるゾーイ・ベルだシコ。役名もゾーイ・ベルだから、ゾーイ自身として登場してるんだシコ。つまりはタラの当て書きなんだシコ。



:あのボンネットでクルクル回ってんのとかヤバイよな笑

下手すりゃ死ぬ!笑



:あそこも含め全部ガチで撮影してるんだシコ!ノーデジタル処理シコ。当時の再現として、そこは重要な要素なんだシコ。


:でもマジで下手したら死ぬじゃんか?笑

そういうのも含めタラってやっぱりヤバイね笑


タラ曰く「デジタルは一切ナシだ。車の速度を遅くして、あとから速く見せかける、なんてことも一切していない。100マイルで疾走する車を撮るためには、110マイル(177キロ)で走らなければいけないんだ。もちろん、オレはその車に乗ってカメラを回していたんだから!」というわけなんだシコ!デスプルーフ(耐死仕様)とはタラのことかもしれないシコ笑


:あれ全部ホントとか信じられん笑


:ゾーイは『キル・ビル』でユマ・サーマンのスタントも担当してるんだシコ。その後も『ジャンゴ 繋がれざる者』、『ヘイトフル・エイト』、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』などタラ映画には殆ど顔を出してるんだシコ。ユマ・サーマンと並ぶタラ映画のミューズだシコ。


:あと、ドリュー・バリモアが初監督した、エレン・ペイジ主演の俺の大好きな『ローラーガールズ・ダイアリー』にも出てたよね!


:そうなんだシコ。ブラッディ・ホリーだシコ!


:あとこの映画で忘れちゃいけないのが、メアリー・エリザ何だっけ?いつも言えない笑


メアリー・エリザベス・ウィンステッドだシコ!チアガールの格好でちょっとお馬鹿なモデルを演じてるんだけど、彼女の存在がかなり重要なんだシコ。




:メアリーがだいぶコメディ要素を担ってくれてるよね?それにより、猟奇的な展開になる前半終わりからの後半の空気が重たくならずにいい感じにラストの対決に繋いでくれてる。


:リー(メアリーの役名)が最終的にどうなったのか語られないとこもいい感じなんだシコ笑


:そうそう!置き去りにされちゃうもんね笑

ていうか何しろ可愛い!!!


:タラ映画ならこれ以外にいつおは何が好きなんだシコ?


:全部好きだけど、やっぱり『イングロリアス・バスターズ』!!『パルプ・フィクション』も『レザボア・ドッグス』も大好きだけどイングロのチャプター1の震え上がる緊張感とラストカットの痛快さはちょっとヤラれた!って感じだったな。映画館で唸っちゃったもの。お前は?


緊張感がヤバイ!この写真見ただけで手汗w

:ワイは何と言っても『ジャッキー・ブラウン』だシコ!パム・グリアの大人の色香が匂い立つような最高の一本だシコ!デ・ニーロのダメ男っぷりもオモロイんだシコ。



:あいつな!笑 哀しくなるぐらいマヌケだよね?でもいいんだよな〜。というかタラ映画はキャラが全部いいよね?


:タラ映画の好きなキャラクターだけでランキングしたら、それだけで特番組める濃密さだシコ。


:ベスト3挙げてみようぜ!

じゃあ俺からな!3位!

ジャジャーン!『デス・プルーフ in グラインドハウス』のスタントマン・マイク・マッケイ(カート・ラッセル)!!

やっぱりこいつは外せないよな。最狂にして最弱っていうかさ笑 ナチョスをくちゃくちゃ汚く食べるシーンとか悶絶級に好き!笑 よし、じゃあお前の3位!!



:『パルプ・フィクション』のヴィンセント・ベガ(ジョン・トラボルタ)シコ!!!

やっぱりタラ映画を代表するキャラクターといえばヴィンセントなんだシコ。トラボルタのキャリア復活劇としてもあまりにも出来過ぎたシナリオだったと言えるんだシコ!!


:わかる!

じゃあ俺の2位!!

ジャジャーン!!

『イングロリアス・バスターズ』のハンス・ランダ親衛隊大佐(クリストフ・ヴァルツ)!!!

タランティーノ自身も「自分の映画史上最高のキャラクター」って言ってんのを何かで見たよ!こいつがマジで殺したいぐらい嫌な奴だから、ラストの復讐劇まで興奮状態で持続するとも言えるよね。本当にチャプター1を繰り返しリピートしちゃうぐらい大好き!!


:わかるシコ!

じゃあワイの2位シコ!!

『ジャッキー・ブラウン』のジャッキー・ブラウン(パム・グリア)だシコ!!!

トラボルタ同様、映画界にパムを返り咲きさせたという意味合いでも大きい仕事だし、何よりカッコイイんだシコ!!ここから元ネタの『コフィー』とか『フォクシー・ブラウン』なんかの70年代ブラックスプロイテーション映画を観るきっかけにして欲しいんだシコ!!!



:では俺の1位!!!

ジャジャジャーーーーン!!!

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のクリフ・ブース(ブラッド・ピット)!!!

ブラピはイングロのアルド・レイン中尉でもいいんだけど、ワンハリのクリフはどこをどう切り取ってもカッコいい!!!こんなカッコイイ奴、この世にいるんだってレベル笑 レオナルド・ディカプリオ演じるリック・ダルトンがスターの役なのに、クリフの方が2億倍カッコいい笑


:栄えあるワイの第1位シコ!!

『パルプ・フィクション』のジュールス・ウィンフィールド(サミュエル・L・ジャクソン)だシコ!!!

観たら絶対ハンバーガーが食べたくなる!
タラ映画の歴史とはサミュエルの歴史と言ってもいいシコ!それぐらいタラ作品にはかかせない人だし、その中でもジュールスがダントツで好きなんだシコ!!ビッグ・カフナ・バーガーをスプライトで胃に流し込むシーンは何万回見たかわからんシコ!


:わかるわぁ!!でもお前、『パルプ・フィクション』から二人って結局一番好きなの『パルプ・フィクション』じゃないの?笑


:好きなキャラとか好きなシーンは多いんだけど、作品トータルで見るとワイは『ジャッキー・ブラウン』、『デス・プルーフ』、『イングロリアス・バスターズ』がベスト3だシコ。4位に『パルプフィクション』だシコ。


:なるほどね。俺は『デス・プルーフ』、『イングロリアス・バスターズ』、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』かな。やっぱり初期は荒い感じがして、そこもまたいいんだけど、タラは最新作が毎回一番完成度高い!って気持ちになるよね。


:2人の会話に全く出てこない『キル・ビル』も嫌いじゃないけど、まぁアレはアレとしてという感じシコ笑

タラは10作品で映画監督を引退すると宣言していて、次が10作目なんだけど、『キル・ビル3』という説があるんだシコ。


:へぇー!!それヤバイな!!絶対面白いじゃんか!!


:実際、タラが10作で監督を終えるかどうかはわからんけど、いずれにせよ映画ファンは正座して見るべき一作になることになりそうだシコ。


:やっぱりタラ映画は最高だよねー。ナチョス食べながら『デス・プルーフ』また観よっと!


:ワイはハンバーガーとスプライトで『パルプ・フィクション』観るとするシコ!では次回は日本映画でも語ろうシコ!


:お!いいね!


:山下敦弘とかどうなんだシコ?


:いいじゃん!『リアリズムの宿』!!


:では次回山下敦弘の『リアリズムの宿』と山下敦弘をアーカイブする回でお会いするシコ!!


(5『リアリズムの宿』(2004)につづく)

2021年11月21日日曜日

SCUMLIGHTS®︎ presents 映画狂猫・蛮男夢(ばんだむ)のBRUTAL CINEMA CLUB(ブルータル・シネマ・クラブ)



 



3『五福星/Winners and Sinners(1983)  


〈おことわり〉基本ネタバレ全開で話が展開します。観てない作品のネタバレをされたくない方は個人の判断で読むのをおやめください。ていうか読んだ後で怒るのだけはくれぐれもやめるシコ!

蛮男夢(ばんだむ)-スカムライツの宣伝担当。夜の暴力映画狂色欲猫(DISCO CAT)





すかむらいつお-80年代のハードコアパンクとVHSマニアのごくつぶし。蛮男夢の一応飼い主。



蛮男夢(ばんだむ)、以下バ:しれっとレギュラーみたいな顔して座ってやがるシコ!ムカつくシコ!


すかむら いつお、以下い:いや、もう3回出たらレギュラーでしょ!2回は怪しいけど、3回なら!今日話す映画も3部作だし!


:上手いこと言ってやったみたいな顔も腹立つシコ。それに3部作と思い込んでる人も多いけど、実は違うシコ!それは後で話すとしてその前にこれ読むシコ!



:はいはい。

"『五福星』(ごふくせい、原題:奇諜妙計五福星、英題:Winners and Sinners)は198377日に公開された香港映画。香港では、公開年の年間ランキング1位の大ヒットとなった。"


:さらに今回は概要欄も読む必要があるシコ。


:めんどくせーな!えーと

"サモ・ハン・キンポー監督・主演の福星シリーズ第一弾。サモ・ハンを含めた主要な五人組メンバー以外にも、サモ・ハン作品やジャッキー作品でおなじみのキャストが勢ぞろいしており、ジャッキーも準主演級の出演、ユン・ピョウも端役ではあるが出演している。1983年香港電影金像奨最佳動作設計(ベストアクションデザイン)を受賞している。"


:さらにさらにシコ!


:"日本では『コータローまかりとおる!』との2本立てで公開された。日本劇場公開版ではジャッキー・チェン主演として編集された。製作年、香港公開ともに『プロジェクトA』よりも前の作品ではあるが、日本では『プロジェクトA』の方が先に劇場公開され、ジャッキー、サモ・ハン、ユン・ピョウの"ゴールデン・トリオ"の人気がピークのころに公開され、公開直前には3人による武道館コンサートまで開かれている。"

スゲー人気だったんだな!

当時の子供達が全員行きたかったやつ!



:この武道館コンサートの映像は下記YouTubeで確認できるんだシコ。



それはさておき今の概要に重要なワードがあったんだシコ!どこかわかるかシコ!


:え?うーんと、『コータローまかりとおる!』と2本立て?


:そこはこの概要で一番どうでもいいんだシコ!笑 

まぁ、とはいえ千葉真一が企画で入り、JAC絡みで真田広之や志穂美悦子らが出演してるアクションコメディ映画だったから、それなりにカップリングされた意味はあるんだけどシコ。





:えーと、じゃあこれだ!"日本劇場公開版ではジャッキー・チェン主演として編集された"!!!!


:それシコ!!お前の割には勘が鋭いシコ!

言ってしまえばコレはサモハンの映画でジャッキーはあくまで"おいしいゲスト"なのに、『プロジェクトA』の大ヒットでジャッキーフィーバー最高潮だったから、そういう編集にされたってことなんだシコ!!前の『ゾンビ』でもやった日本好き放題はここでも出てくるんだシコ!


:ポスターからしてジャッキーがドーンじゃん!笑




:そうなんだシコ!NOTロッカーズのソロ名義陣内孝則による「SUPER SUPERSTAR」がガンガン流れて、ジャッキーのローラースケートカーチェイスが超山場になってるんだシコ!でも「SUPER〜」は名曲だし、ローラースケートのシーンも凄いんだけどシコ。



:しかもチェッカーズの「今夜はCまでRock'n' Roll」と「恋のGO GO DANCE!!」が流れるNGシーン集付きでその後、別に公開されたんだな!笑 (本編のみの日本公開は198484日。その後ジャッキー人気に乗っかって『香港未公開NGカット版付五福星』として198523日に再公開。2014年発売ブルーレイに完全収録された)しかもその時はユン・ピョウの主演映画『チャンピオン鷹』と2本立てで公開なんだ!スゴイ!




:それぐらいその時のジャッキー・チェンは無双とも呼べる人気だったんだシコ!


:確かにこの時のジャッキーのフィルモグラフィー見るとヤバイね!オリジナルの公開年だけど『プロジェクトA』が1983年で、『スパルタンX』が1984年、1985年に『ファースト・ミッション』と『ポリス・ストーリー/香港国際警察』だもんね!無双だわ、確かに。


:ただし、一応言っておくと、この数年前に撮られた『バトルクリーク・ブロー』(1980)でアメリカ進出に失敗、その後起死回生で香港で撮られた謎のサッカー「ドラゴンキッカー」が斬新な『ドラゴン・ロード』(1982)でも振るわず、冬の時代を味わってからの、長らく疎遠だった全寮制の中国戯劇学院時代の兄貴サモ・ハン・キンポーとの友情再び!な、熱い一本ではあるんだシコ。アホなギャグばかりだけどシコ。


:そうだ!七小福!


:で、製作されたのはほぼ同時期なんだけど、今度はジャッキー側がサモ・ハンらを呼んだのが『プロジェクトA』な訳だシコ!綺麗なご返盃だシコ!


:なるほど!で、さらにその後『スパルタンX』だもんね!ユン・ピョウ含めたゴールデン・トリオでの作品連打ヤバイね!しかもどれもヒットしてると言う。


:そんな訳で『五福星』はジャッキー人気にあやかった的売られ方をした作品ではあるんだけど、色んなボンクラギャグが散りばめてあって普通に面白いんだシコ。それが当時の子供にもウケたから、それぐらいが小中学生だった人達にはこの福星シリーズはとっても思い出深いに違いないんだシコ。


:名作とかの棚には並ばないけど、普通に楽しいし、くだらないし、男子ならみんな好きだよね。友達と行った正月映画でこれぐらいの尺と楽しさが丁度いいわーみたいな笑


:そうなんだシコ。ポットを演じたサモ・ハン・キンポーを始め、チンケことリチャード・ンやマジメことフォン・ツイファンなど当時の香港映画のコメディアン大集合な個性強めキャラがズラっと揃ってるんだシコ。刑務所から出てきたみんなで清掃会社を始めるって話なんだけど、刑務所スタートってのが、2作目の『大福星』と同じなんだシコ。





:基本的な作りは一緒だよね?笑 で、出所した後に住むことになった家に女性が一人いてみんなで取り合うみたいな笑 『五福星』は和田勉似のモジャ(ジョン・シャム)の妹メイヤー(チェリー・チェン)を取り合う市場みたいなとこの無線のシーンとかスゲー好き!笑 盲目家族との激しい演奏な!笑




:ロッド・スチュワートの「燃えろ青春(Young Turks)」を熱唱してるんだシコ!あそこはワイも大好きだけど、テレビ放映では演奏シーンはカットなんだシコ。あと透明人間のシーンも名シーンシコ!


:あーあれ最高!笑 そう考えたらリチャード・ン、鉄板だね!笑 というか今見返してもドリフだよね、ほとんど笑


:大勢の男がわちゃわちゃしてる感じもドリフの影響は確実にあるんだシコ。サモハンもインタビューで日本のバラエティはよく見てると言っていたらしいシコ。





:そうなんだ笑 続編の『大福星』も最高なんだよなぁ。縛り組のシーンとかさ笑




:シベール・フー演じるウー刑事(日本語吹替名はリカ)も気づいてるだろうにノッてあげてる感もあって笑えるんだシコ!ベッドがあいつらになってるやつとか最早、今のコンプラではアウトな描写だシコ笑


:あー!アレね!笑 日本主題歌の時代錯誤が歌う「幸運序曲 大福星のテーマ」も大好き!iPodに入れてるもん笑




:カッコイイに決まってるんだシコ!頭脳警察のパンタが作詞、ムーンライダースの鈴木慶一作曲なんだシコ!あと、時代錯誤はどう見ても一世風靡のパロディだけど、若き日のBOOMERがいたことでも有名だシコ。


:それな!笑


:『大福星』は日本が舞台っていうのも特筆すべきとこシコ。最初、都営新宿線のホームから始まるんだシコ!


:あーそうそう!笑 で、いきなりカーチェイス始まるんだけど、急にど田舎!ってやつな笑


:で、急に富士急ハイランドなんだシコ笑


:あのお化け屋敷の入口は後楽園だよね?


:そうなんだシコ。ジャッキーがアラレちゃんの着ぐるみで忍者と闘うっていう時代を感じるシーンも楽しいシコ。


:そうだそうだ!あそこな!いいよね!でもあんな凝ったお化け屋敷ねーよな笑


:ボディビル界の山口百恵こと西脇美智子も現役バリバリの肉体でバトルシーンに登場してるシコ!




:サモハンに1KOされちゃうけどね笑


:賭場のシーンとか、部屋に囲炉裏とか、まさに時代錯誤感はご愛嬌だけど、日本愛は感じる愛らしい作品シコ。


:ルーララルーララのあの唄はクラスでも流行ったってVHS BOYAが言ってたよ笑


:オーバー40らしいエピソードシコ。あと特筆すべきはちびを演じたエリック・ツァンなんだシコ!彼はサミュエル・ホイ主演の『悪漢探偵』や、ジャッキーが事故る前の『サンダーアーム/龍兄虎弟』で監督をしたりしてるシコ。福星シリーズの『十福星』の監督でもあるんだシコ!



:大活躍じゃん笑 ていうか役者であり製作者で器用な人なんだな。あんなダメ人間役だったけど笑


:しかもエリックは16歳でプロのサッカー選手になったという経歴もあるんだシコ。テレビの人気司会者としても香港では有名なんだシコ。


:ヤベー!凄いね!ていうか俺的にはあの人の吹替は小松政夫に尽きるよ!


:わかるシコ!そしてサモハンも水島裕しかいないんだシコ!ジャッキーは石丸博也、マイケルホイは広川太一郎だシコ。むしろ字幕版で見ると違和感感じるぐらいのマッチの仕方なんだシコ。


広川太一郎。ミスターブーに関しては圧倒的に吹替の方が面白い。

:それは言い過ぎ笑 でもわかる気もするな笑


:そして3作目は『七福星』だシコ。1985年に香港で公開。日本では1987年に公開だシコ。この時、ジャッキーは『ポリスストーリー』と『ファーストミッション』も同時に撮影していたから、非常に過密スケジュールだったんだシコ。そして問題のジャッキーが撃たれるというシナリオに書き換えられたんだシコ。


:しかも自ら志願したらしいね笑 『ファーストミッション』もあの時期なら寝ても覚めてもサモハンがいてうんざりだったのかもな笑


:そうかもしれないシコ。恒例となったエロパートを『プロジェクトA2/史上最大の標的』にも出てたロザムンド・クワンに担わせてるんだけど、かなり過激なことやらせてるんだシコ。




:火事だからって水張った風呂に沈ませて乳首がってとこね!盲人になり切ってのトイレのとことかも凄いよな笑

あとは何故かアンディ・ラウが出てる笑




:ジャッキーとユン・ピョウと並んで堂々とバトルシーンもこなしてるんだシコ。後半の倉田保昭も印象的なんだシコ。



:ジャッキーに勝った唯一の日本人じゃないの?笑


:ミシェール・キングことミシェール・ヨーも柔道の師範役で出てるシコ。だけど相変わらずエロのターゲットにされるシコ。



:柔道協会の人に怒られんじゃないってぐらいマジで低俗笑 でもエロとバトルっていう男の子の好きなものが詰まってるからただただ楽しいっていう笑


:最後の最後、エレベーターから続々降りてくる当時の香港映画のスター達登場シーンはカメオ出演という枠を超えたアホアホ展開なんだシコ笑 


:「何の騒ぎだ?」みたいな感じでゾロゾロ出てくるやつね笑 あれでエンドロールって意味わかんないにも程がある!笑 でもジャッキーがエセラップ含めて愉快に歌う主題歌「無問題(モーマンタイ)」はいい曲だよ!サントラも買ったし!

ジャケットが秀逸。

:今でも『七福星』のスコアは日本のバラエティにたまに使われてるんだシコ。


:へぇー!そうなんだ!で、問題は3部作じゃないって点!この3作しか知らねーよ?


:この後、1986年に撮られた4作目がさっきも話したエリックがメガホンを取った『十福星』なんだシコ。『七福星』にも出てたアンディ・ラウや、『サンダーアーム』でもおなじみのアラン・タムなんかも出てるんだシコ!でもジャッキーとユン・ピョウが出てないから、日本での扱いは散々だったんだシコ。



:じゃあ知らんはずだわ笑


:その後もサモハンは降板したし、ジャッキーも出ないけど、『福星闖江湖』(日本未公開、1989年)、『五福星撞鬼』(日本未公開、1992年)、『運財五福星』(日本未公開、1996年)と作られたんだシコ。今のところ、全7作品ある長寿シリーズなんだシコ。


:まぁ、フォーマットとしてはやりやすそうだもんね笑


:総括するとジャッキー人気最高潮の時代に作られた「少年心をざわつかせる香港発アホアホコメディ」なんだシコ!今見ても充分面白いけど、想像以上にしょうもないし、くだらないから特に初見の人は各自気をつけて鑑賞するんだシコ!


:俺は今でも時々見返すぐらい好きだから、損したとかは全く思わないな。でもジャッキーアクション期待して見に行った当時の人達が「少ない!」って怒ったっていうのもわからないでもないけど笑


:ジャッキー主演って売り方した東映の責任だシコ。


:よし、これから吹替でもう一回見ようっと!


:じゃあ、次も男心を震わせる作品ばっかり作ってるタランティーノでもいってみるんだシコ!


:いいね!『デス・プルーフ』とか?


:じゃあ、そうしようシコ!次回は『デス・プルーフ in グラインドハウス』なんだシコ!


:レギュラーだから俺も出るよ!笑


(4『デス・プルーフ in グラインドハウス/Death Proof(2007)につづく)



SCUMLIGHTS®︎ presents 映画狂猫・蛮男夢(ばんだむ)のBRUTAL CINEMA CLUB(ブルータル・シネマ・クラブ)

第 4 回 :  『デス・プルーフ  in  グラインドハウス /Death Proof 』 (2007) 〈おことわり〉基本ネタバレ全開で話が展開します。観てない作品のネタバレをされたくない方は個人の判断で読むのをおやめください。ていうか読んだ後で怒るのだけはくれぐれもやめるシ...